”歯磨きまでの時間”
患者さんから”歯は食事後、すぐに磨いてはいけないのですか?”と聞かれることがあります。テレビなどでそのように報じられていたようです。実はこれ、酸に浸した歯が、歯磨きによってどれくらいすり減るかという実験を基に作られた広告です。しかしその症状は酸蝕症と呼ばれる酢やワインなど酸味が強いものが原因で起こる症状で、普通に食事をして発症する虫歯とは違う特殊な病気なのです。
さて、あなたが虫歯にならないための私のオススメは、食事後すぐにブラッシングすること。健康のため皆さんに気にかけてほしいいのは”食事から歯磨きまでの時間”です。歯の間に挟まったり付着した食べ物のカスが歯垢に変わり、虫歯は進行していくのです。
従ってそのカスや付着物を、口の中からできるだけ早く取り除いた方が良いのはいうまでもありません。テレビ等の情報は断片的で偏ったものも少なくないようです。どうか注意して、きれいな歯を守ってください。
(歯学センターの窓から No.95 2016.9 田北行宏 より抜粋)